こんにちは。品川区目黒駅前「薬剤師の整体院YAJIMA」の矢島です。
いつもブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
今回は下記のような症状で来られた方の改善症例のご紹介です。
性別:男性
年代:40代
主訴:2週間くらい前にギックリ腰になり、まだ痛みがある。時々、膝がガクッとなる。しゃがんだりするのは大丈夫だが、朝起きる時に痛い。
2週間前にギックリ腰になり、近くの接骨院で治療を受けていたとのことですが、なかなかよくならないのでご来院されました。
ギックリ腰から2週間以上経つのにも関わらず、ベッドに仰向けになるのも、仰向けからうつ伏せになるのもかなり痛そうでした。
ギックリ腰になる原因には、大きく2つあります。
1つは広背筋(こうはいきん)の肉離れによるもの。
【広背筋】
2つ目は腰椎のズレによるもの。
ギックリ腰になる原因については、こちらのブログ「ギックリ腰にご用心!」をお読みください。
いずれにしても、ギックリ腰は2週間もすれば大抵痛みは落ち着いてきますので、おそらくギックリ腰以外の要因で腰が痛いのではないかと考えました。
状態を確認してみると、股関節の近くにある腸腰筋(ちょうようきん)、前ももと言われる大腿四頭筋(だいたいしとうきん)がかなりガチガチでした。
【腸腰筋】
さらに、腰を触ってみると、腰、仙骨周り、臀部がかなり硬くなっており、背中までガチガチの状態でした。
「これでもだいぶ良くなったんですけど」とおっしゃっていましたが、「これでだいぶ良くなったんだとしたら、ギックリ腰になってしまった直後はどれくらい酷かったのか?」と思ってしまうくらいの状態でした。
あまりにガチガチの状態だったので、色々お話を伺っていたところ、どうやらこれまで通っていた接骨院の方が「まだ炎症があるのでお風呂には入らないように」とお伝えしていたようで、それもあって筋肉が緩みにくくなっていたのではないかと思われました。
たしかに、ギックリ腰をやった直後は炎症しているため、入浴は避けた方がいいこともあるのですが、2週間も経っていればある程度炎症は治まっているはずですし、実際に触ったところ炎症を感じられませんでした。
今回の時期(1月終わり頃)はまだ冬の寒さがあり、ただでさえ筋肉が硬直しやすい上に、入浴できなかったことが筋肉が硬直したままの状態になってしまったのではないかと推測しました。
この状態ではとても腰椎の矯正は行うことはできないと判断し、とりあえず少しでも骨格が動くように腰部、臀部を中心に筋肉を緩めることを試しました。
結果、だいぶ緩んで仙骨というお尻の真ん中にある骨も、最初は全く動かなかったのが動くようになり、腰椎の矯正もなんとかできました。
【仙骨】
*青い部分が仙骨
【腰椎矯正のイメージ図】
ご来院される前よりは楽になったようですが、今回の症状の一つである「時々、膝がガクッとなる」という症状は、まだ残っています。
と言いますか、これが今回の症状の大元の原因です。
この「膝がガクッとなる症状」は、腰椎が後ろにズレてしまっている時によく見られる症状で、後ろにズレてしまった腰椎を前側に戻してあげないと改善されません。
【腰椎の後ろのズレを矯正する時のイメージ図】
ですが、まだ腰部の痛みがあるため、後ろに反らす時にグッと力が入ってしまうので、矯正できませんでした。
そのことをお話しするとともに、きちんと入浴して体を温めていただくようにお話しました。
また、マラソンをやられているとのことで「ストレッチもできる限りやっている」とのことでしたので、ストレッチもできる範囲でやっていただき、翌週にまたご来院していただくようにお伝えしました。
施術2回目
前回の施術後どうだったかお聞きすると、「だいぶよくなりましたが、まだ腰が抜けてしまいます。ベッドから起き上がる時とか、そういう時です。」とのことでしたので、やはり腰椎の後ろへのズレがその症状の原因ではないかと考えました。
実際にうつ伏せ時に腰椎を触ってみると、腰椎3番、4番あたりが後ろにズレているのが確認できました。
そこで、まずはまだ硬くなっている腰部を先に緩め、それから腰椎の後ろへの矯正を試みました。
結果、まだ後ろに体を反らす時に痛みで力が入ってしまうため、一ヶ所だけしか矯正できませんでしたが、それでも一ヶ所は後ろにズレた腰椎を戻すことができました。
一度確認していただくと、かなり楽になったようで、「これまでとは違う感じ!」という状態になりました。
しかし、立っている状態で右足を前に出して、右手で右足のつま先に向かってストレッチをすると、「右腰が引っ張られる」という感覚は残っています。
そこで、再度、右臀部、右仙骨周辺の筋肉を緩め、さらに腰部の筋肉が付着する右脇腹周辺も緩めたところ、今度は同じようなストレッチをしても、きちんとストレッチすることができるようになりました(今回の施術は30分で終了)。
「これなら走れそうです!」ということで、走ってみて少し様子を見ていただくことにしました。
施術3回目
2回目の施術から3、4日経ってからまたご連絡をいただき、「走ってみましたが、2キロ行くか行かないくらいでまた腰が抜ける感じが出てしまいました・・・」ということでした。
おそらく、前回戻せなかった、まだ残っている腰椎の後ろのズレが関係していると思われましたので、そのことをお話し、その3日後くらい(前回の施術から1週間後くらい)にご来院いただきました。
再度、腰回りの状態を確認しますと、前々回、前回よりはかなりよくなっていましたが、まだ左腰部に強い張りがありました。
状態を確認しつつ軽く緩めてみたところ、左腰部の張りがこれまでよりも緩みやすい状態になっていたので、「これなら矯正できそう」という感触を得ました。
そこで、前回はまだ痛みがあって完全にはできなかった腰椎の後ろへのズレの矯正を行ったところ、今回は反らしても大丈夫な状態で、腰椎の後ろへのズレを3ヶ所戻すことができました。
矯正の手応えを感じましたので、「これで大丈夫ではないか?」と思い、ご本人に確認していただいたところ、「あ!全然痛くない!」と言って、これまで怖くてできなかったジャンプをしても、腰が抜ける状態にはなりませんでした。
念のため、腰回りの筋肉の状態を再度確認しましたが、腰や臀部の張りはかなり改善され、特に気になる感じではなくなりました(今回の施術は30分で終了)。
骨のズレがあり、それが神経を引っ張ったり、神経を圧迫すると、筋肉が硬くなったり、突っ張ったりするのですが、原因となっているズレを矯正して戻してあげると、筋肉は何もしなくても勝手に緩むくらい、かなり変わります。
今回の方の例も、その一例でした。
「なんだか、これまでより速く走れそう!」というくらいの感覚になったので、また走って確認していただくことにして、今回の施術は終了しました。
後日、ご本人からご連絡をいただき、「10キロ走ってみましたが、今回は大丈夫でした!」とのことでした。
「たぶん、もう大丈夫だと思います!」ということで、今後は「あれ?ちょっと変だな」くらいの時にご来院いただいて施術することにしました。
その後も何度かご連絡をいただきましたが、あれ以来、腰が抜ける感覚はなく、しっかり走れているとのことでしたので、私もとても安心しました。
ちなみに、この方の首もあまりよろしくなく、上から3番目の右側に大きなズレがありましたので、おそらく、この頸椎のズレが今回のギックリ腰や腰椎の後ろへのズレの発症に大きく関わっていると思います。
腰椎の後ろへのズレによって、今回のような「膝がガクッとなる」、「腰が抜ける」といった症状以外にも、
「足が上がらない」
「靴下が履きにくい」
「前ももがすごく張ってしまう」
「股関節が痛い」
などの症状が現れます。
そういう方を何人も施術させていただいておりますので、お心当たりのある方はぜひ一度お気軽にご相談ください。
◉当院のご案内◉
首コリ、痛み、しびれなら
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2020年3月17日 6:19 PM| カテゴリー:改善症例