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インフルエンザ「治療薬」に期待!

こんにちは。品川区目黒駅前「薬剤師の整体院YAJIMA」の矢島です。

 

 

いつもブログをご覧いただき誠にありがとうございます。

 

 

2014年1月9日付けの読売新聞に掲載されたある記事に俄然注目が集まります。

 

 

それは今春に発売予定で、タミフルやリレンザなどの抗インフルエンザ薬に取って代わる画期的なインフルエンザ「治療薬(T-705)」が国策として、インフルエンザの大流行に備えて備蓄されるというニュースです。

 

t705

 

 

これまでのタミフルやリレンザなどの抗インフルエンザ薬は、「治療薬」ではなく、あくまでもインフルエンザの拡散を抑える「予防薬」という枠組みでした(まだインフルエンザにかかっていない他の人への感染を防ぐ)。

 

 

ところが、今回の新薬はインフルエンザウイルスの増殖を抑える薬なので、根本的な治療になりうると期待されています。

 

 

以前のブログにもご紹介させていただきましたが、インフルエンザウイルスは「自分自身では増殖できない」という性質があります。

 

 

インフルエンザウイルスは動物に感染して、感染した先の細胞の核内に入り込み、そこで「増殖してもらう」ことによって感染力を広げていくというタイプのウイルスです。

 

 

そして増殖してもらった後は、その感染細胞から離れ、まだ感染していない細胞へと飛び移り、そこでも増殖してもらった後に次の細胞、次の細胞へと飛び移って感染を繰り広げていくのです。

 

 

その、他の細胞に「飛び移る時」に必要なのが、「ノイラミニダーゼ」という酵素で、これまでのタミフルやリレンザ、イナビルというようなインフルエンザの薬は、この「ノイラミニダーゼ」という酵素の働きを抑え、感染を広げるのを抑える薬でした。

 

 

*詳しくは
インフルエンザって何?その1
インフルエンザって何?その2
をご参照ください。

 

 

ところが、今回の薬はインフルエンザウイルスの増殖そのものを抑える薬のため、より根本的な治療薬になりうる可能性があります。

 

 

しかも、うれしいことに、この薬が「純国産」の薬であるということです。

 

 

今年の春にいよいよ市場に出る予定とのことですので、非常に楽しみな薬です。もちろん、細菌やウイルスと人類とはお互い進化し合い、今日まで生き抜いているので、この薬に対しても耐性が形成されてしまうことになるかもしれません。

 

 

それでもこれまでとは違う機序でインフルエンザに対応するという意味では、非常に画期的な薬です。

 

 

今後の治療成績に期待したいです。

 

 

 

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