こんにちは。品川区目黒駅前「薬剤師の整体院YAJIMA」の矢島です。
いつもブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
毎日暑い日が続いていますが、昼も夜もクーラーの生活で意外と体は冷えているため、この時期は寝違えやギックリ腰に苦しむ方が多くいらっしゃいますが、皆さまは大丈夫でしょうか?
さて、ギックリ腰も本当に辛くて大変なのですが、慢性的な腰痛もまた辛くて大変な症状です。
慢性的な腰痛の場合、腰の部分をケアすることに注力しがちですし、患者である皆さんも「腰が痛いんだから腰をやってほしい」と思う方がほとんどだと思います。
ですが、慢性的な腰痛に限らず、腰痛は腰の部分だけケアしても、なかなか改善されません。
腰痛には、腰ではない、ある部位のケアがとても大事なのです。
腰痛に効果的な部位とは?
それは「大腰筋(だいようきん)」と呼ばれる筋肉です。
【大腰筋】
「大腰筋」は、鼠蹊(そけい)部で「腸骨筋(ちょうこつきん)」という筋肉と結合し、「腸腰筋(ちょうようきん)」とも呼ばれることもある体の前側の筋肉です。
【腸骨筋】
大腰筋は股関節を屈曲させるのに使われる筋肉ですが、姿勢を保持する主要筋肉として、身体の中でも最も重要な筋肉の一つです。
大腰筋という字を見てもお分かりのように、大腰筋は「腰」に関連する筋肉で、腰痛とも深い関わりを持っています。
それもそのはずで、大腰筋は腰椎(ようつい)という腰の骨にくっ付いており、体幹部と下肢をつなぐ唯一の筋肉なのです。
(*大腰筋のアップ画像。腰椎という背骨にくっ付いているのがわかります)
前述した通り、大腰筋は股関節を曲げる時に使われる筋肉ですが、パソコンなどイスに座って生活する時間が長くなった現代においては、この大腰筋はほとんどの時間、ずっと収縮している状態になっています。
つまり、伸びる時間がほとんどない、ということです。
そのため、「デスクにずっと座りっぱなしで腰が痛い」、「ずっと座っていると腰が痛くなってくる」という方は、この大腰筋が持続的に収縮しているため、腰痛になってしまうと考えられます。
大腰筋のケアのポイントとは?
腰痛の改善にはこの大腰筋のケアが有効なのですが、施術者が施術した場合、この部位は人によってはくすぐったいと感じるかもしれません。
あるいは、とても硬くなっている方にとっては、すごく痛く感じるかもしれません。
施術者に施術してもらう場合でも、ご自分でセルフケアする場合でも、施術するときのポイントは仰向けの状態で両膝を立てて寝る、ということです。
あるいは、膝の下に枕を入れてもいいです。
両膝を立てたり、枕を膝下に入れることによって、腹圧を下げることができるため、大腰筋、腸腰筋が適度に緩み、腹部に余計な力が入らずにケアすることができます。
そうすると、指を大腰筋まで届かせることができるので、大腰筋を緩ませることができます。
もしくは、横向きになっていただいて、横向きのまま施術する方法もあります。
こちらのやり方は、仰向けだとくすぐったかったり、変に力が入ってしまう方にはオススメのやり方です。
最近私はもっぱら横向きでの施術を取り入れています。
大腰筋をケアする時の力具合は?
仰向けで大腰筋をケアする時の力具合ですが、グイグイと押圧してしまうと痛いので、患者さんの表情を見ながらゆっくりと深く、手前に押圧しながら円を描くように施術していきます。
あるいは、一ヶ所で深くゆっくりと指を圧し当てて、小刻みに揺らすやり方も効果的です。
一ヶ所だけをずっとやっていると患者さんの肉体的負担が強くなってしまうので、様子を見ながら、下方に移動させたり、上方に移動させたりして、なるべく一ヶ所に止まらないようにやっていきます。
上記のやり方は、大腰筋だけでなく、腸腰筋に対しても同様です。
横向きでやる場合は、上記のやり方に加えて、腸骨筋をがっちりとホールドし、そのまま揺らすように施術します。
これで骨盤の可動性が高くなり、腰部の筋肉も緩みやすくなります。
これは私の経験上の話にはなりますが、骨盤が右を向いてしまっている方は、右側の大腰筋、腸腰筋が硬くなっているケースが多いです。
それは、骨盤が右を向いているため、右足を外側から内側に「回旋させながら動かす」という動作を繰り返しているので、右側に負荷がかかり筋肉が硬くなってしまうものと考えられます。
大腰筋のセルフケアはどうやってやる?
ここまでは、施術者にケアしてもらう場合の話でしたが、ご自分でもセルフケアをすることはできます。
ご自分でやる場合においても、仰向けで両膝を立てて行います。
まずは腸骨(腰骨と言われる骨です)を探しますが、仰向けで寝た時におへその両脇のラインを外側にずらして行くと、ポコッとした骨にぶつかると思います。
それが腸骨で、正確には「上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく);ASIS(エー・エス・アイ・エス)」と呼ばれる場所になります。
(*Pinterest.jpより画像引用)
その上前腸骨棘に親指以外の4本の指を当てるようにすると、親指は自然と腸骨の後方に当たる感じになると思います。
この状態で4本の指をグッと内側に食い込ませるようにすると、腸骨筋に触れることができます。
腸骨筋も緩めながら、指2本分くらいおへそよりにずらしていくと大腰筋に触れるようになります。
この状態でグーッと奥の方まで4本の指を入れ、左右に円を描く感じ、もしくは上下に揺らす感じで、場所を少しずつ上下にずらしながら行います。
【左右に円を描く感じで】
【上下に揺らす感じで】
文章で読むと難しく感じるかもしれませんが、ご自分でやる場合は腕や手首の関節の向きなど、このやり方以外できませんので、腰骨さえ押さえられれば、すぐにお試しいただけると思います。
セルフケアの場合の力加減は?
力の入れ具合は前述した通りですが、グイグイ押圧すると痛いので、指を奥に深く入れて行くような感じで力を加えていきます。
ご自分でやる場合は自然と適度な力具合になると思います。
呼吸は鼻から吸って口からゆっくり吐き出すようにして、息を止めずに行うと過度な力が抜けてより緩みやすくなります。
前後に揺らす場合も同様です。
どれくらいやればいいのか?という目安ですが、痛かったところがだんだんと痛みが和らいでくる感覚になってくると思います。
痛みが和らいでくれば、「緩んだ」ということになりますので、それを目安にしてください。
ただ、中には「全然痛みが和らがない!」という方もいらっしゃると思いますので、その場合はやり過ぎてもかえって痛くなってしまうので、時間にして1分くらい目処に止めていただけたらと思います。
大腰筋のストレッチ方法は?
ここまでは大腰筋に直接触れるセルフケアの方法をご紹介しましたが、大腰筋をストレッチする方が効果的な場合がありますので、そちらのやり方もご紹介させていただきます。
大腰筋のストレッチ その①
①床に片膝を付きます。
②伸ばしたいのは片膝を付いている方の足になりますので(写真だと左足)、上半身はそのままで、片膝を付いている足だけ、前面の方向に突き出すように(上体は動かさないでキープ)、グーッと後ろから前に力を加えていきます。
そうすると片膝を付いている方の足の付け根あたりの筋肉が、グーッと伸ばされる感覚があると思いますので、その感覚があれば大腰筋はストレッチされています。
この時のポイントは、上半身を倒さないで上半身と片膝と付いている足が直角ぐらいの角度になるようにキープすることです。
大腰筋のストレッチ その②
やり方は「大腰筋のストレッチ その①」とほぼ同じですが、今度は床ではなく、イスやソファ、ベッドなど少し高さのある位置で行います。
①高さが40cm〜50cmくらいの台(イスでもソファでもいいです)に片膝を付きます。
②「大腰筋のストレッチ その①」と同じように、上半身はそのままで、片膝を付いている足だけ、前面の方向に突き出すように(上体は動かさないでキープ)、グーッと後ろから前に力を加えていきます。
この時のポイントも、「大腰筋のストレッチ その①」と同じように、上半身を倒さないで上半身と片膝と付いている足が直角ぐらいの角度になるようにキープすることです。
「大腰筋のストレッチ その①」よりも、こちらの方が効果を感じる方がいらっしゃいますので(このやり方の方が上半身が前方に行きづらいので)、①でも②でもどちらでもやりやすい方でやってみてください。
大腰筋のストレッチ その③
①アキレス腱伸ばしをするような要領で、アキレス腱伸ばしの体勢を取ります。
②アキレス腱伸ばしの場合は、重心を前方に移動させますが、大腰筋のストレッチの場合は重心を後方に移動させます。
③この状態で、体重を下方向にかけるようにすると、大腰筋に負荷がかかる体勢になるので、この状態でグーッと下方にストレッチします。
もしかしたら、この③のやり方が一番やりやすいやり方かもしれません。
まとめ
慢性的な腰痛の場合、腰ももちろん大事な施術ポイントですが、腰だけの施術をしていてもなかなか改善されない時は、前方にある大腰筋もケアしてみてください。
思いの外、腰痛が楽になるかもしれません。
ストレッチに関してはご自身のやり易さや効き具合に応じて、色々な方法を試してみてください。
文章でのご説明となりますので、わかりづらい点も多々あると思います。
もし記載したやり方などでご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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