インフルエンザって何?その1

インフルエンザのこと、知っているようで知ら
ないこと、ありませんか?


インフルエンザはA型からC型までの大きく3種
類に大別されます。


これがニュースなどで耳にする「A香港型」と
か、「Aソ連型」などで表現されるものです。


それぞれの特徴は・・・

<A型>
毎年冬期に流行する。変異が多い。ヒトだけで
なく、トリ、ブタにも感染する。変異が多いた
め、免疫は長く続かない。だから毎年ワクチン
を接種することになる。

危険性がすごく高い。

<B型>
毎年冬期に流行する。ヒトにのみ感染する。
変異は少ないので免疫が長く続く。
危険性は高い。

<C型>
季節によらず4歳以下に感染する。一度かかる
とほとんど一生免疫が持続する。
危険性は低い。


皆さんがよく耳にするのは、A型とB型ですが、
A型とB型はほぼ症状が同じ(急激な高熱、
悪寒、全身倦怠感、筋肉痛、のどの痛み、鼻
水など)なので、症状からは見分けがつきま
せん。


ただ、B型の場合は消化器症状が強いため、
それによって判別されることもあります。


しかし、問題となるのはB型ではなく、A型
です。


それは、ウイルス(細菌もですが)がもつ
「変異」という性質がA型の方が強いからで
す。


細菌と違って、ウイルスは自分では生きられ
ず、他の生物に寄生しないと生きられないの
です。


ちょっと専門的な話しになりますが・・・


インフルエンザウイルスの表面には、ヘマグル
チニン(HA)という糖タンパクとノイラミニ
ダーゼ(NA)という糖タンパクが存在します。


<ヘマグルチニン(HA)>
感染する相手の細胞の表面にくっつく「スパイ
ク」的な役割を持つ。

<ノイラミニダーゼ(NA)>
感染した相手の細胞から離れて、次の細胞に移
る役割を持つ。

*クリックすると図が出ます
インフルエンザウイルス



ヘマグルチニンはインフルエンザウイルスが寄
生する(宿主)細胞にくっつく、という役割を
しています(スパイク的な役割)。


インフルエンザウイルスは寄生する細胞にくっ
ついた後、その細胞の中へ侵入していき、その
細胞の核に自分の遺伝子を送り込み、自分の代
わりにインフルエンザウイルスを増殖してもら
うのです。


自分では生きていけないので・・・


ただ、インフルエンザウイルスをせっかく増殖
してもらっても、そのままでは増殖してもらっ
た細胞にくっついたままです。


そこでノイラミニダーゼという酵素によってそ
の細胞から切り離せるようにします。それによ
って次の細胞に感染することができるのです。


つまり、「生き延びることができる」というこ
とです。


このように、インフルエンザウイルスはどんど
ん感染を広げていき、生き延びようとします。

*クリックすると感染メカニズムの図が出ます
インフルエンザ感染



抗インフルエンザ薬の「タミフル」や「リレン
ザ」、「イナビル」などは、このノイラミニ
ダーゼの働きを抑える薬です。


そのため、インフルエンザウイルスがある細胞
に感染してインフルエンザウイルスを増殖させ
ても、そこから切り離すことができないため、
他の細胞に移れない、つまり「感染が広がらな
い」ということになります。


これでタミフルなどの抗インフルエンザ薬が
「治療薬」ではなく、「早く症状がよくな
る」、「重症化を防ぐ」薬だということがお
わかりいただけるのではないかと思います。


そして、なぜインフルエンザの症状を発症し
てから「48時間以内」に服用しないと効果
が弱まる、ということも。


つまりは、これらの薬は、「さらなる感染を
防ぐ」薬だからなのです。


次回は、「なぜ毎年インフルエンザのワクチ
ンを打つ必要性があるのか?」について触れ
たいと思います。

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