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【ダイエット脳を鍛える方法11】n-3系(オメガ3)脂肪酸の特徴とは?

こんにちは。品川区目黒駅前「薬剤師の整体院YAJIMA」の矢島です。

 

 

いつもブログをご覧いただき誠にありがとうございます。

 

 

 

前回は「ダイエット脳を鍛える方法10」で「摂った方がいい油」、「摂らない方がいい油」についてご説明しました。

 

 

 

その中で、えごま油、しそ油、亜麻仁油、魚の油が属す「n-3系(オメガ3)脂肪酸」という脂肪酸は、普段から足りていないので積極的に摂る必要がある油というご説明をしましたが、その摂り方には注意があります。

 

 

それは、「n-3系(オメガ3)脂肪酸」は「酸化されやすく、熱に弱い」ということです。

 

 

つまり、炒める、揚げるなどの加熱調理には使えない、ということです。

 

 

そのため、ここに属す油はサラダのドレッシングにしたり、豆腐や納豆にかけたり、スプーンで摂ったりして、「そのまま」で摂らないといけないのです。

 

 

 

 

n-3系(オメガ3)が熱に弱いのはなぜ?

それは「なぜか?」と申しますと、前回のブログにも「二重結合」ということについて書きましたが、この二重結合の数が多いほど「酸化」されやすいため、熱に弱い脂肪酸ということになりまして、n-3系(オメガ3)は二重結合が3つ、n-6系(オメガ6)は二重結合が2つとn-3系(オメガ3)の方が二重結合が多いため、n-3系(オメガ3)は「熱に弱い脂肪酸」ということになります。

 

 

 

 

ちなみに私の好みで恐縮ですが、えごま油やしそ油は味に癖がないので、比較的どんなものにかけても違和感がありませんが、亜麻仁油は少し癖があるのでドレッシングの油として使用すると合う感じがします。

 

 

私はえごま油を豆腐にかけたり、納豆にかけて摂っていますが、納豆をかき混ぜると糸がパックにこびりつきますが、えごま油に限らず、これらのオイルを入れてかき混ぜると、納豆の糸がきれいに取れますので、ぜひ一度お試しください。

 

(左がえごま油なしでかき混ぜた後・右がえごま油を加えてかき混ぜた後)

 

 

魚に関しては特に注意が必要で、魚にはEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)という「油」が含まれていますが、EPAも DHAも熱には弱いため、焼き魚や煮魚ではせっかくの効力が消失してしまうので、EPAやDHAをしっかり摂るには刺身やカルパッチョなどの生の状態で食べないといけません。

 

 

 

n-3系(オメガ3)が熱に弱いのには構造式が関係

それは下記に示したEPA、DHAの構造式を見れば一目瞭然です。

 

 

EPAの構造式(Wikipediaから画像引用)

 

DHAの構造式(Wikipediaから画像引用)

 

 

このように、EPAであれば酸化を受ける二重結合が5つ、DHAであれば6つもあるので、「EPA、DHAは熱に弱い」ということがお分りいただけると思います。

 

 

だから「生」で摂らないといけない訳です。

 

 

また、EPA、DHAを摂るにはどんな魚でもいい訳ではなく、いわゆる「青背魚」と呼ばれる「サバ」、「イワシ」、「マグロ」、「ハマチ」、「ブリ」、「サンマ」などの魚にEPA、DHAは多く含まれていますので(魚の種類によってどちらが多いなどの違いはあります)、これらの魚を刺身やカルパッチョにして生で食べるといいです。

 

 

「それなら寿司でもいいのでは?」と思われるかもしれませんが、寿司の場合は「シャリ」があるため、炭水化物を摂りすぎてしまうのでダイエットに寿司はオススメできません(酢飯は食べ過ぎてしまいますし)。

 

 

インカインチオイルは熱にも強いn-3系(オメガ3)!

と、ここで朗報です。

 

 

なんと!炒め物にも使用できる熱に強い「n-3系(オメガ3)脂肪酸」があります!

 

 

それは「インカインチオイル」と呼ばれる油です。

 

(アルコイリスより画像引用)

 

インカインチは南米ペルーの熱帯雨林原生の「インカグリーンナッツ」や「サチャインチ」と呼ばれる星形の植物で、インカインチオイルはそのサヤの中にあるナッツを絞って取った油です。

 

(アルコイリスより画像引用)

 

インカインチオイルには、必須脂肪酸(体内で作られない脂肪酸)である「αリノレン酸」と呼ばれる「n-3系(オメガ3)脂肪酸」がしそ油やえごま油、亜麻仁油よりも多く含まれています。

 

 

このαリノレン酸はEPAに、さらにEPAはDHAに変換されるという特徴があります。

 

 

αリノレン酸 → EPA → DHA

 

 

また、インカインチオイルには抗酸化作用の強いビタミンEも含まれているため、えごま油やしそ油、亜麻仁油に比べて抗酸化力に優れているという特徴があります。

 

 

これが加熱調理にも使用できる大きな理由になります。

 

 

残念ながら私はまだ試したことはないのですが、味は癖がなく、何にでも合うそうなので、今度ぜひとも試してみたいと思います。

 

 

n-3系(オメガ3)はどのくらい摂ればいい?

さて、このように「n-3系(オメガ 3)脂肪酸」は積極的に摂った方がいい油ですが、どれくらい摂るのがいいのでしょうか?

 

 

一般的には、「小さじ1杯程度」と言われていますが、「n-6系(オメガ6)脂肪酸」との比率も大事です。

 

 

「n-6系(オメガ6)脂肪酸」には、大豆油、紅花油、ごま油、ひまわり油、コーン油、レバー、卵白、サザエ、アワビなどが属します。

 

 

「n-6系(オメガ6)脂肪酸」は比較的酸化されやすいですが、熱には強いので炒めものや揚げ物にも使用できます。

 

 

ただし、悪玉コレステロールは下げますが、摂り過ぎるとアレルギー症状の悪化や動脈硬化が生じやすくなるため、摂り過ぎは禁物です。

 

 

「n-3系(オメガ3)脂肪酸」と「n-6系(オメガ6)脂肪酸」との比率は、「1:4」が理想的と言われていますが、実は「n-6系(オメガ6)脂肪酸」に該当する油は、ポテトチップスなどのスナック菓子やカップ麺、惣菜などの加工食品、ファストフード食品に使われることが多く、知らず知らずのうちに摂取量が多くなっており、過量な摂取となってしまっています。

 

 

そのため、現代では「n-3系(オメガ3)脂肪酸」と「n-6系(オメガ6)脂肪酸」との割合は「1:4」という理想から遥かにかけ離れた「1:10~50」ほどの開きがあると言われているので、「n-3系(オメガ3)脂肪酸」を積極的に摂るのに加えて、「n-6系(オメガ6)脂肪酸」を意識的に減らして行く必要性があります。

 

 

アレルギーにはn-6系(オメガ6)が関わっている?

これは私見ですが、おそらく現代のアレルギー患者が増えた要因には、最近言われている「腸内環境の悪化」だけでなく、この「n-3系(オメガ3)脂肪酸」と「n-6系(オメガ6)脂肪酸」の割合の変化が、一部関係しているのではないかと思っています。

 

 

「それはなぜか?」と申しますと、「リノール酸」や「アラキドン酸」は必須脂肪酸なので悪者ではないのですが、それらから作られる生理活性物質というものが、過量になると「炎症反応」を引き起こしてしまう性質を持つからです。

 

 

花粉症などのアレルギーに悩まれている方は、一度ご自分で摂っている油を見つめ直し、バランスの是正に取り組んでみてください。

 

 

クルミはn-3系(オメガ3)が豊富な超優良オヤツ!

ダイエットの時はついつい脂質をカットしてしまいますが、脂質をカットし過ぎると「腹持ちが悪くすぐお腹が空いてしまう」、「肌がカサカサになる」、「ホルモンバランスが崩れる」などの弊害が生じます。

 

 

摂るべき「いい脂質」を選んできちんと摂ることがダイエット成功につながりますので、しっかり選びましょう。

 

 

ちなみに、「クルミ」はナッツ類の中でもダントツにn-3系(オメガ3)脂肪酸の「αリノレン酸」を多く含みますので、「小腹が空いたな・・・」という時のおやつには持ってこいの超優良オヤツです!

 

(カリフォルニアくるみ協会より画像引用)

 

次回は、中性脂肪と並び「太る」イメージの強いコレステロールについて触れていきたいと思います。

 

 

 

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