整体師になることを決意したものの、当然、周りからは大反対されました。
研究室の教授や助教授の先生にも、
「ここまでお前にを育てるのに、どれだけの時間を費やしてきたと思っているんだ!」
「ここまでやってきたことを無駄にするのか?」
「後任はすぐに見つかるものではない。その辺はどう考えているんだ!」
「結婚したばかりだろ?生活はどうするんだ?」
「何で今じゃないといけないんだ?」
などなど・・・
当たり前ですよね。
当時、その年の春に結婚したばかりということもあり、色々と心配してくださって言っていただいたのですが、今となってはとても当たり前に思えることも、残念ながら、当時の私はそう捉えることができませんでした・・・
「なぜこの気持ちをわかってくれないんだ!」
「今しかないんだ!今を逃したら絶対にできない!」
根拠はなかったのですが、なぜかそう強く思っていました。
「今しかない!」と。
しかし、先生方は、私を研究室の後継者として考えてくださっていたので、そう簡単には認めてはくれませんでした。
それは当たり前のことです・・・・
今後の研究室の将来像や人事のことなど、すぐに決められるものではないので・・・
しかし私も、先生方にこの気持ちをわかっていただこうと、あきらめずに粘り強く粘りに粘って、一年間かけて説得し続けました。
残念ながら、最後の最後までお許しはしていただけませんでしたが・・・
それでも、
「俺たちにも研究の世界での夢がある。だからお前が夢を追いかけたいと思う気持ちはよくわかる。許すことはできないけど辞めていくことは仕方がない。」
と言って最後は背中を押してくださいました。
とてもありがたいことでした。
今回の私のわがままな決断で、多くの方々にご迷惑をおかけしました。
特に私を立派な研究者に育てようとしてくださった教授、助教授の先生方には、その恩を仇で返すような形で出て行ってしまい、たとえ自分の夢を追いかけるためとはいえ、今でも本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
また、後任の方々にはその方達の人生設計を狂わせてしまうような形になってしまい、大変なご迷惑をおかけしました。
今でもその思いは心に強く残っているので、成功することが唯一の恩返しと思い、日々精進していきます。
その第一歩として、この度、目黒にて「薬剤師の整体院 YAJIMA」を開業することができました。
まだまだ一歩、一歩、その歩みは遅いですが、
「あの時、お前をこの道に進ませてよかった」
と思っていただけるように、月並みな表現ですが、これからも頑張っていきます。
次回、「私が整体師になったワケ その6」ではこの道に進む後押しをしてくれた整体の師匠との出会いについてお話ししたいと思います。
2014年3月8日 6:20 PM| カテゴリー: