足がだるかったり、疲れたりしていると、ついつい足そのものをマッサージしたくなりますよね。
でも、足そのものよりも違うところをマッサージしてあげた方が効果が高い箇所があります。
それは「お尻」です。
お尻の筋肉は、体の中でも最も強力な筋肉の一つで、歩行時に必ず使われる筋肉です。
お尻の下には坐骨神経痛で有名な「坐骨神経」や多くの血管が通っていますので、お尻の筋肉が張ってしまうと、坐骨神経や血管を圧迫することになってしまい、下肢に神経の働きや血液の流れが滞ってしまいます。
そのため、お尻の筋肉を柔らかく保つことは、下肢への流れをよくすることにも繋がるのでとても大事です。
ということは、「下肢の冷え」にも大事、ということが言えるわけです。
また、お尻の外側にある「大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)」という筋肉のケアも足を軽くさせる箇所の一つになります。
大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)
大腿筋膜張筋は股関節の上の外側に位置する筋肉(腰に手を当てた時に四本の指が当たるくらいの位置)で、ご自分でもそこをちょっと強く押すと「効くぅ〜!」という感覚が得られると思います。
この部分はお尻の筋肉とも一部リンクしますので、ここのケアは腰痛の時の治療ポイントにもなります。
この大腿筋膜張筋とお尻の筋肉の一つである「大臀筋(だいでんきん)」という筋肉が合わさると、「腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)」という太ももの外側にある強靭な靭帯になるのですが、この腸脛靭帯も足が疲れた時やだるい時にケアすると、足が軽くなる箇所の一つです。
腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)
ただ、ここは筋肉が薄いため、ソフトな力でやらないとかなり痛いです。
通常、足がだるかったり、疲れたりする時にケアをする太もも裏やふくらはぎ、足の裏に加えて、お尻や太ももの外側も合わせてケアすると、かなり足はスッキリします。
もちろん、ここまでやるなら、太ももの内側や股関節周囲、太もも裏とお尻の付け根など、どんどんケアしたい場所が増えていきますし、その方が当然楽になりますが、お尻と太ももの外側だけでも軽くなることは実感できるはずです(リンパとはちょっと違います)。
足のだるさ、疲れでお悩みの方は、ご自分でマッサージしたり、ストレッチの時に意識してやってみるなど、ぜひ一度お試しください。
もちろん、人にやってもらった方が気持ちがいいですが・・・。