インフルエンザって何?その2

前回のお話しでインフルエンザウイルスには
A型、B型、C型の3種類のタイプが存在する
し、中でもA型が一番変異が多く、そのため
危険性が高いとお話ししました。


また、インフルエンザウイルスには感染する相
手の細胞表面にくっつくスパイク的な役割の
「ヘマグルチニン」と感染した相手の細胞から
離れて次の細胞に移る役割を持つ「ノイラミニ
ダーゼ」という糖タンパク質を備えている、と
いうこともお話ししました。


では、なぜA型は変異が多いのでしょうか?


それはA型のヘマグルチニンとノイラミニダー
ゼは変異しやすい性質を持ち、多くの「亜種」
という「兄弟」がいるからです。


その兄弟の数はヘマグルチニン(H)には16
種、ノイラミニダーゼ(N)には9種が存在
することが知られています。


つまり、組み合わせとしては「H1N1」から
「H16N9」までの「兄弟」が存在する、と
いうことです。


2〜3年前に大流行して脅威をまき散らした新
型インフルエンザはH1N1型です。これは、
かつて世界的に大流行したスペイン風邪
(H1N1型)やAソ連型(H1N1型)と同
じタイプです。でも、それらとは「似て非なる
もの」で若干異なるため、多くの人々が免疫を
持っておらず、大きな問題となったのです。


ちなみに他に流行しやすいの「A香港型」です。


A香港型のタイプはH3N2型です。
(Aソ連型とA香港型は毎年ほぼ交互に流行す
ると言われています)


その他、
「H1N2」
「H2N2」
がこれまでヒトのインフルエンザの原因ウイ
ルスとされています。


ここのところ毎年ニュースで賑わせている鳥
インフルエンザはH5N1型です。毒性は強い
ですがヒトにはほとんど感染しないとされてい
ます。


ただし、A型は変異しやすい性質を持ち、さら
に鳥インフルエンザはヒト以外にもトリ、ブタ
といったものにも感染するため、トリからブ
タ、ブタからトリ、そしてそれらがヒトへ、
と予想もつかない感染ルートで新たなインフ
ルエンザが誕生する可能性があり、油断がな
らないので注視されているワケです。


また、インフルエンザワクチンは、投与したか
らといって必ずしも感染しないわけではありま
せん。


ワクチンの製造には約半年かかるため、その年
の冬に流行しそうなタイプのインフルエンザを
半年前にあらかじめ「予想」して作製します。


しかし、上述したようにA型は変異しやすい
性質があるのでピンポイントで今年のタイプ
に合致させることが難しいため、感染は完全
には防げない、というのが「ワクチンを打っ
ても感染を防げない」という一番の理由です。


ただし、前回もお話しした通り、インフルエ
ンザワクチンによって重症化は防げるとの多
くの報告があるので、ワクチンの接種は行う
べきです。


なお、ワクチンを打ってすぐに効果が現れる
のではなく、打ってからそのワクチンに対す
る「抗体」が作られるのに2週間くらいかか
ります。つまり、効果が現れるまでに2週間
くらいかかる、ということです。


そして、その効果は大体2ヶ月から数ヶ月く
らい持ちます。


そのため、インフルエンザが流行するのは12
月から3月までなので、12月中旬までにワク
チンを接種するのが望ましい
です。


ちなみに今年(2013/2014シーズン)のワクチン
の組成は
新型インフルエンザのH1N1
A香港型のH3N2
B型 
                       
の3株混合ワクチンです。


基本的には昨年(2012/2013シーズン)と同じで
すが、ウイルスを培養した株がそれぞれ若干違
います。そのため、昨年とは「似て非なる」ワ
クチンとなっています。


「昨年打ったから大丈夫!」と思わずに、皆さ
んも12月中旬までにはワクチンを接種してお
きましょう!

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