胸郭出口症候群ではないのでは?

先日、「胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)ではないか?」と診断された方が、別の患者さんからのご紹介でご来院されました。


数日前に急に左肩が痛くなり、左人差し指にも痺れが出て、仕事に支障をきたしている、夜も痛くて眠れない、とのことでした。




胸郭出口症候群とは、腕や肩の運動や感覚に深くかかわる神経や動脈が障害を受け、肩、腕、手のしびれや痛み、手の動かしにくさなどを自覚するようになる状態ですが、お話を伺っている限りでは、どうも胸郭出口症候群とは違うような感じでした。


以前にバイクで事故をしたことがあったり、2回ほど首を痛めてしまうことがあったとのことでしたので、私の見立てでは、頚椎のズレによって神経圧迫が起き、それによって肩の痛み、痺れが生じているのではないか?というものでした。


実際に触ってみますと、左頚椎の上部(2番目、3番目)にズレがあり、そこを触られると「痛みと痺れが走る」とのことでしたし、「仰向けに寝るのは辛いけれども、枕を入れると楽になる」という状況、肩といっても肩甲骨側のところに痛みが出ているという点も、頚椎のズレによる神経圧迫の特徴的な症状でした。


頚椎の矯正をし、確認してもらうと、「少し楽になった感じがする」とのことだったので、再度仰向けになっていただいて頚椎のズレの残りを再確認し、残っているズレを再度矯正して戻すと、「痛みがだいぶ和らいだ」ということでした。


左手人差し指の痺れの方は「最初とは感覚が違うが、まだある」とのことだったので、腕、指先を緩めて血液の流れを良くしていくと、痺れの方も「かなり良くなった」とのことでした。


今回の方は、まだ20代だったという若さと、発症してから数日という日にちも短かったため、一度の施術でここまで回復しましたが、年齢や発症してからの経過日数によっては、回復までしばらくかかってしまうこともあります。


また、だいぶ回復はしたものの、この方も完全に良くなった訳ではありませんので、あと二、三度は施術する必要があると思います。


今回のように「胸郭出口症候群では?」と診断された方でも、それが必ずしも正しい訳ではないこともあります。


それは診断名は「人間が勝手に決めた名称だから」です。


「診断名がどうか?」ということよりも、「実際に触った状態がどうか?」ということの方が、症状の改善には大きく繋がるのではないかと個人的には考えています。


皆さんも、診断名に惑わされずに(それはそれで正しいこともありますので、一概には断定できませんが)、痛み、痺れ、辛さなどでお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。


お役に立てるように精一杯頑張ります。